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63歳で富士山登頂
《富士山登山の位置付け》
大森健巳氏主催のRTO(マーケティング・自己啓発)の中で「富士山登山」のチャレンジを高2生の娘に提案したら意外にも受け入れてくれました。思春期なので断られるものと思ったので大変嬉しかったです。娘が生まれてからシングルファーザーとしてずっと育ててきた絆を少し感じました。
富士山登山を決めた時には、親子ともに登山はほぼ初めてだったので装備に10万円ずつかかりました。
2018年8月に第一回目の富士山登山にチャレンジしました。
その時は九号目で強風のため登頂を断念しました。
本格的な登山は初めてなのにいきなり富士山登山は怖いもの知らずでした。
高度順応やどれくらいの水を携帯するかをほとんど知らないままの登山でした。
車に財布を忘れて、娘の所持金で往復のバス代がギリギリだったので山小屋の水の調達もままなりませんでした。
2026年7月に富士山登山に再チャレンジしました。今回も日常会話の中で娘に富士山登山はどうか?と尋ねると今回も意外にもまた受け入れてくれました。
最近、登山に凝り出した私の奥さんも景色が単調だからという理由で興味ありません。
車に凝っているらしい娘の彼氏はわざわざ疲れに行く登山は避けたいようでした。
娘にとっても富士山登山の相手は私だけのようでした。
私は還暦過ぎで今回がおそらく体力的にギリギリでした。
娘ももし将来子どもに一緒に登ろうとせがまれても、その時には体力的に自信がないとのことでした。
なので、親子で【富士山登山】にチャレンジするのは今回がラストチャンスでした。
私としてはビジネスやライフステージで今後チャレンジしたいことがいくつかあるので、その励みのために【富士山登頂】は必ず達成しておきたい試みでした。
《登山計画》
登山計画は宿の予約から始まりました。ツアー参加ではなく、個人で富士山の山小屋を予約するのはかなり難しいので事前調査が必要です。
「上江戸屋」は2か月前から予約を受け付けますが、すぐに予約枠が埋まり、辛うじて7月3日泊が空いていました。娘の仕事のスケジュールにも合いました。梅雨明け前なので登山できるかどうかは時の運でした。娘も私も晴れ女、晴れ男なので、当日の天気はあまり心配しませんでした。
登山前日は大月にあるホテルに泊まり、朝食後に出発し、9時ちょうどに須走多用途駐車場に到着しました。
入れ違いで9時発のバスが出てしまい、登山準備をして、10時のバスに乗車して20分ほどで須走五号目登山口に着きました。
予定より2時間遅い出発になりました。
富士山登山口受付でアプリをダウンロードして、富士山クイズを答えて入山料1人4000円をアプリで支払い、YAMAPを起動させて、ゲートをクリアしました。
登山口の古御岳神社で無事に下山できるように参拝し、出発しました。
1日目は八号目の上江戸屋に向かいます。
たどり着いたのは消灯時間の20時になってしまいました。
2日目は1:30に起床し、準備して2:00に山頂目指して出発しました。途中10mくらいの風が吹くこともありましたがおおむね数m程度の風でした。
《持ち物》
持ち物はchatGPTで持ち物リストを作成しました。ほとんど網羅していました。
前回の反省を踏まえて、非常食・水(4L分)・現金(100円玉多めに)・カップラーメン・コーラを忘れずに詰めました。
《登り方》
五〜六号目
樹林帯が続くので、景色を楽しみながら登っていきます。六号目までの距離が長いのもあまり気にはなりませんでした。
六〜八号目
空気が薄いため、まともに歩けませんでした。還暦過ぎの体力を本当に実感しました。50代の時とは全く違う感覚でした。
最初は20歩進んで呼吸を整え、10歩進んで呼吸を整え、八号目では3歩ずつしか歩けませんでした。
これだけゆっくり登って行ったので高度順応は十分にできました。
「○号目まで200m」の標識は行けども行けどもなかなか目的地まで到達しない印象でした。
八号目〜頂上
2時〜日の出まで、ヘッドライトを付けた隊列に並んで登頂目指して歩きました。
少しゆっくりのペースでしたが、隊列の中に混じって登頂できました。
前回は辿り着けなかった九号目からの岩場は休憩が許されず、遅くても構わないので隊列を進めるように強要されました。
係の人の気持ちもよくわかります。一歩ずつでも歩みを進めていればいつかゴールの頂上に辿り着きます。
最後の岩場の登りはかなり踏ん張りました。
登頂した時には娘と奇跡を喜びました。
昨日八号目に辿り着くまでは、娘は私がレスキューに抱えられて下山するのではないかとずっと考えていたようでした。

《登山中の心境と体力》
今回の登山のテーマは「登頂」と「心境の変化を味わう」ことでした。
前回の登山では記憶がほとんど残っていませんでした。
登山している間思い浮かんだ疑問は「修行僧はなぜ修行をするのか?」でした。
私の中では登山は修行に近いと思っています。
修行僧はなぜ修行するのか?
修行している時は楽しいのか、苦しいのか?
修行中の心中はどういう状態が正しいのか?
修行は人のためなのか、自分のためなのか?
空海も富士山を登った多くの僧侶も神職もどんなことを考えながら登ったのか?
を歩きながら考えました。
苦しい状況だから苦行としての修行が思い浮かびました。ところが、私の心境は「今富士山を登っていること自体が楽しい」でした。
息が切れ、脚が交互に攣るが、その苦痛も楽しい。
励ましてくれる娘に感謝し、富士山に登れることに感謝し、富士山自体に感謝しながら一歩一歩足を進めました。
体力的には、六号目からは10歩歩いて息を整え、七号目からは5歩に縮まり、八号目までは3歩歩いて深呼吸して、また3歩歩くを繰り返しでした。
空気は薄く、酸素飽和度が落ちてるのが感じられ、どうしても深呼吸しないと次の一歩がでません。
50代の体力と還暦過ぎの体力は明らかに違っていました。
八号目の「上江戸屋」に着いた時は吐き気を止めるためしばらく外のベンチに腰掛けていました。
呼吸ができるようになってから中のベンチに移りましたが、そこで脚が攣って、畳の部屋にまでは移動できません。
宿のスタッフから中に入って早く夕食を済ませるように催促されましたが、脚の攣りが止まらないと部屋に上がれません。
ようやく攣りが止まり、部屋に入りましたが、食欲が全くなく、カレーを数啜りしただけで夕飯はやめました。
意外に娘は2人分のカレーライスを平らげました。
20時の就寝時間が過ぎていたので、すぐに板で囲まれた2人用の寝室に行き、着替えもせずにそのままの寝袋にくるまって寝ました。
ところが自分の足の匂いがきつくほとんど眠れず、トイレに行く際に、足をウェットティッシュで拭い、キンカンを脚に塗り、靴下を履き替え、香水をかけて、ようやく眠ることができました。
眠ったのも束の間1:30に起きて、ゴソゴソと出発の支度をしました。
八号目を後にして歩き始めると、やはり空気が薄いので5歩歩いては深呼吸し、それを4回繰り返しては、1分休んでまた歩き始める調子で九号目まで進みました。
ご来光を頂上で見ようと登っている40人位の団体がいくつもあり、見下ろすと列が切れることなくヘッドライトの隊列が続いている光景でした。
前回はこの光景を見る前に暴風で下山しました。
途中で立ち止まっている人もいて体力的に衰弱しているのは自分だけじゃないと思えて勇気が出ました。
九号目から頂上までは原則として立ち止まらずに2列縦隊で岩場を登ります。
途中で隊列の邪魔にならない様に休む人もたくさんしましたが、配置されたガイドが止まらずに進むように絶えず促されました。
ここが最後の登り坂と思った先に頂上の石碑までもう少し頑張り、ようやく辿り着き、【奇跡の登頂】を娘とハイタッチで祝いました。
ご来光まであと30〜40分ほどあり、その間に神社を参拝し、御守りと御札をいくつも買いました。
ご来光を見ようと最前列は埋まっていたので神社の前から自撮り棒を伸ばして撮影しました。
前日の大雨も止み、厚い雲海が下層に広がり、水平線の雲間から美しく暖かみのあるご来光が映えていました。
頂上に辿り着いてから時間が経っているので体は冷えてきました。
この時期は頂上のお鉢巡りは閉鎖されているので、すぐに須走ルートを下山しました。
頂上から六号目までは順調に下山できました。
六号目から先が火山灰の砂走りが延々と続き、砂払五号目辺りでは、娘は膝が笑って歩くのが困難になるほどでした。
前回の御殿場ルートの下山はそれほど苦痛はなかったのですが、須走ルートは最後の最後まで大変でした。
樹林帯に入り、これから富士山登山を始める人とすれ違うと、昨日の自分たちと同じくこれから富士山登山が始まるウキウキした喜びが伝わってきました。
こちらの2人は登頂した達成感があるもののヘトヘト感のオーラが出ているのではないかと思えるほどの疲れようでした。
古御岳神社に無事に帰ってこれたお礼を申し上げ、行きとは違った気持ちで登山口ゲートを通り、バス停まで来ました。
8時間あまりの登頂と下山でしたが、2時の出発だったので午前中の内に五号目まで辿り着けました。
10:45発のバスで下り、須走多目的駐車場で車に乗り換え、中山湖の温泉に向かいました。
ワイドビューのガラス全面に広がる新緑の風景と温泉が全身の疲れを癒してくれました。
食堂のメニューも充実していて、登山の間の食欲不振が一挙に戻りました。
地元に人気の温泉で地元価格売っていた旬の白桃をお土産にして帰途につきました。
【奇跡の登頂】に同行してくれた娘への感謝の気持ちでいっぱいでした。

《富士山登山のデータ》
須走ルート
歩行距離63.1km
標高差1770m
消費カロリー6199kcal
1日目9.5時間
2日目8.5時間
《持ち物リスト》
- □ 登山靴(履き慣れたもの)
- □ ザック(30〜40L程度)
- □ ザックカバー
- □ レインウェア上下(防水・透湿性のあるもの)
- □ 防寒着(フリース・ダウン・化繊ジャケット)
- □ 登山用ズボン
- □ 吸汗速乾シャツ
- □ 着替え(下着・靴下)
- □ 帽子
- □ 手袋(防寒用)
- □ ヘッドライト
- □ ヘッドライトの予備電池
- □ タオル
飲み物・食料
- □ 水・スポーツドリンク 合計2〜3L
- □ 行動食(チョコレート、ナッツ、ようかん、エネルギージェルなど)
- □ 昼食 箸 スプーン
- □ 朝食(山小屋で出ない場合)
- □ 塩分補給タブレット
安全用品
- □ 健康保険証
- □ 現金(山小屋・トイレは現金のみの場合が多い)
- □ スマートフォン
- □ モバイルバッテリー
- □ 登山地図(紙またはオフライン地図)
- □ 常備薬
- □ 絆創膏
- □ テーピング
- □ 消毒用品
- □ ポケットティッシュ
あると便利
- □ 日焼け止め
- □ リップクリーム
- □ ストック(トレッキングポール)
- □ ネックウォーマー
- □ 耳栓(山小屋は非常に混雑します)
- □ アイマスク
- □ ビニール袋(ゴミ袋・濡れ物用)
- □ ウェットティッシュ
山小屋泊で役立つもの
- □ インナーシーツ(必要な山小屋のみ)
- □ 歯ブラシ
- □ 小さな洗面用品
- □ 小銭(トイレや飲料購入用)
富士山ならでは
- □ 酸素缶(気休め程度ですが安心感があります)
- □ 高山病対策薬(医師・薬剤師に相談のうえ)
- □ 携帯トイレ(渋滞時に安心)
- □ 防寒用ニット帽(山頂では真夏でも0〜5℃程度になることがあります)
明日出発前の最終チェック
- □ 山小屋の予約確認
- □ 天気予報の確認
- □ 登山口までの交通手段確認
- □ スマートフォンを100%充電
- □ モバイルバッテリーも満充電
- □ 現金(1万円以上あると安心)
- □ 登山届の提出
特に忘れないでほしいもの
- レインウェア(傘では代用できません)
- 防寒着
- ヘッドライト
- 現金
- 水
- モバイルバッテリー 記事の内容に関心がありましたらポチッとお願いします。